「現代歌人協会」主催の短歌の公開講座、神保町の
学士会館にて。パネリストの3名(佐佐木幸綱さん、
三枝昴之さん、東直子さん)のそれぞれがテーマの
石川啄木と寺山修司の短歌を選びます。
佐佐木幸綱さんは長年、寺山のおともだちで
いらしたから、いっしょに過ごしたときのお話など、
エピソードもいろいろ。寺山のふるさと訛りは、
メディアの前でも、友人の前でも変わらなかった
そうです。
寺山は、自分がどう見られるかを強く意識するひと
ですから、こんなふうに見られたいという自分や
情景を短歌の中でも演出するように表現したのですね。
その点、啄木は素朴なヒューマン・ドキュメントの
歌が多い。生きた時代が違うので、比べることも
難しいのですが、ふるさとの歌をとっても、ずいぶん
ふたりは違います。
内容が深ければいい歌でもなく、大衆性があれば
いい歌でもなく、どの歌がいちばん、なんて
決められないのかもしれません。みんなの記憶に
残れば、それが代表作にはなりますが。
寺山の歌にあこがれて、短歌を始めた若い方、いっぱい
いますと東さん。啄木は、教科書で早くに出会う
歌人ですが、ちょっと時代の距離感がありますからね。
啄木も寺山も、どちらも読みやすいので、短歌は
ちょっと…と思われるかたも、ぜひ読んでみて
ください。おおっ!という出会いがきっとあります。
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