東直子さんの2007年の短歌日記が「十階」と
いう一冊の本になりました。
あっ、この色、この形、聖書をおもわせます。
「ふらんす堂」さんのご本は、あこがれです、
どの一冊も魅力的なんです。本をつくるひとの
気持ちが、すーっと伝わってくるのです。
新年から、毎日ていねいに、一首ずつ読みたいと
思ったのですが、どうやら無理そう。東さんの
一年間を、あわてて追いかけてしまいそうです。
2007/1/1の歌は
「ないよりも泣く方がいい何度でも
麒麟のように焦がれていたい」
なんにもないよりも、なにかがあったほうが
いいと記されています。揺れても沈んでも、
じぶんの気持ちです、大切にしなくちゃ。
表紙には金箔の麒麟さん。麒麟は生涯
立ったまま眠るそうです。
八王子の丘の上の建物の「十階」に住んで
いらした東さんの日々のおもいに触れて、
くすっとしたり、ほろっとしたり、
生きることはこうなんだって安心したり。
短歌も添えられた文章も、装丁もすてきです、
ぜひ掌にとってみてください。
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