2011年4月30日

「星くず朗読会」 シリーズ5

出演者:
平岡淳子(詩人)
窪島誠一郎(作家)

ゲスト:
東 直子(歌人)




日時:2011年6月4日(土) 17:00~18:30

(京王線・京王井の頭線「明大前」駅 徒歩2分)
世田谷区 松原2-43-11    03-3322-5564

入場料:1500円(定員50名)
(ご予約→ stardustreadings@gmail.com 

四方田犬彦さん

イギリスに滞在中の四方田犬彦さんが、
一時帰国され、著書「書物の灰燼に抗して」の
出版記念のトークショーがありました。

本は、まだ読んでいません。きょう購入して、
その場でサインをいただいてきました。
比較文学論集ですから、とても難しそうです。

きょうは、それを四方田さんの独特の話術にも
助けられて、なるほど…と理解したつもりに
なってます。

この1冊の本の完成に、21年間も費やしたそうです。
いままで100冊以上もの本を書かれていて、
2ヶ月で書き上げるものもあれば、このように
長い年月をかけて思考を重ねるものもあるそうです。

オブジェとしても、アーティスティックな1冊と
おっしゃるとおり、ほんとうに装丁も素敵です。

お話の中で心に残ったことを…。
生きる、生きているということは、大震災後は、
生き残る、生き延びるということのようだと。

一度書かれたものは、燃えない。たとえ、本が
形として消えてしまっても、書いたことは
残ってゆく。そういうつもりでまた、これからも
書いていかなくてはと。

四方田さん、一週間後はこんどはフランスに向う
そうです。

2011年4月29日

話(「grassfield」)

下北沢の美容院に行くと、終わってから町を
歩きます。ここは知ってるはずの町なのに、
すぐに迷い込んでしまいます。

きょうもわからなくなり、バイクで配達中の
おじさんに「ここを真っ直ぐ行けば、
下北沢の駅に出ますか」と訊ねました。
住宅街に入り込んでしまったのです。

坂を上ったり下ったり。バイクのおじさんが、
「次を左、その次を右だよ」と後ろから、
また声をかけて教えてくれました。お店が
見えてきてほっとしました、いい運動に
なりました。二枚のこの写真も、撮った場所を
覚えていません。いいお顔でしょう?

下北沢には「grassfield」という
アクセサリー屋さんがあり、草野さんという
女性オーナー、修理もしてくださるのです。

母からもらった3連パールのネックレスの糸が、
1本切れてしまいました。3本とも新しくして
おきましたからねって、これでもう安心です。

ピンクの石が埋め込んであるあるネックレスも、
取れてしまった石を、つけなおしていただきました。
"おもいで"がよろこんでいるみたい、
ありがとうございます。

2011年4月26日

坂田明さん










キッド・アイラック・アート・ホール」の坂本さんから
お電話で「きょうのライブにおいでよー」と。
そうでした、坂田明さんのソロライブでした。

坂田さんの登場。黄色いエネルギッシュな
シャツで、まずはお祓いから。インド、チベットの
鈴などを鳴らしてのスタートです。

サックス、クラリネット、「キッド」のホールに
響きます。今夜はホールのドアを開けての
ライブですから、こどもたちも、外で聴いています、
外は無料です。

坂田さんは"声"も楽器です。呪文のような
ことばは、音色のよう。ことばから始まって、
いつのまにかサックスの演奏になって、
そのまま続いているように聞こえます。

坂田さん、大学は水産学科で、卒論はミジンコの
研究だったとか、ご実家が運送会社で、学生時代に
大型車の免許を取られて「バスだって運転できるから、
必要なときは声かけてねー」と。ライブが終わって、
ビールを飲みながらのお話は、音楽からはなれて。

縁側のある古い日本家屋にお住まいで、たくさんの
水槽にミジンコがいて…。坂田さん、とっても
面白いですね。

2011年4月25日

話(「エメラルド」)

「RYOUHO」というお店が、10年間下北沢にありました。
オリジナル婦人服やバック、帽子がセンスよく並んで
いました。

そのお店は、クローズしてしまいましたが、
デザイナーさんがあたらしいブランド「エメラルド」を
立ち上げました。きょうはそちらで、展示販売会が
ありました。また、ときどきやってくださるみたい、
うれしいです。

アンティークショップの2階、窓の位置がとてもよくて、
光と風が気持ちよく入ってきます。テーブルにお花も、
飾られています。

お菓子とお茶をいただきながら、デッドストックの
生地で作られた、静かに個性を主張するお洋服を
みていると、気持ちが春から夏に流れていきます。

お洋服は大切です。家にいるときも、外出するときも
いつもわたしを包んでくれるのですから。お気に入りが
何着かあれば、もうそれで十分、丁寧におつきあいしたい
お洋服ばかり。

今回わたしが連れてきたのは、フェルトのふくろうバッチ。
バッグにつけるか、ジャケットにつけるか、定位置は
どこがいいか考えています。小さなお店でも、すきな
ものがみつけられるお店です、また行きますね。

1階のアンティークショップでは、映画のスチール写真を
ポストカード、封筒に加工したものがあって、ここでも
また悩んで…だれに送ろうかな。

星くず朗読会より

「星くず朗読会」事務局、高橋智之(ひげ☆ぼうず)です。


3月11日の東日本大震災は、まだ終わっていません。

とても残念なことですが、このあとも、そうたやすく
終わりを告げることは、できないのかもしれません。

いや、むしろ、この事実を、自分勝手に終わらせて
しまうのではなく、この日から、ずっと共に歩んで行く
"歴史"が、またひとつ増えた、と捉えなければ
いけないのではないでしょうか。

日々、あの日から今日までを、心に刻んでいくこと、
もしかしたら、それだけが、ずっとずっと先に、
このとんでもない災害と人災を、終わらせることが
できる、唯一の方法のような気がします。


「星くず朗読会」は、6月に、これまでと同じような
形で、朗読のイベントを開催いたします。

そこでは、東日本大震災の支援や復興を大々的に
うたうのでも、いつもと変わらない半径100mの
世界を何事もなかったかのようによむのでもなく、
"いま"、"東京で"、声を聞いていただくことを
じっくりと踏まえた朗読会でありたいと思います。

会の作りは、これまでと変わりませんが、今まで以上に
足を運んでいただいたみなさんと、同じ空間を
分かち合う喜びを、より感じていただけるような
朗読会にしようと思っています。


次回のゲストは、東直子さんです。

東さんほど、"いま"をうたってくださるのに、
適した方は、いらっしゃらないでしょう。

「星くず朗読会」に、お招きできることを
本当にうれしく思います。ぜひ、みなさんの
耳で、直接、忘れてはいけない、
忘れられない声を拾いに来てください。

2011年4月21日

宇野亜喜良さん










Gallery 5610」で、宇野亜喜良さんと山本タカトさんの
"第9回TIS公募"受賞作品展でのトークショーを
聞いてきました。

宇野さんは、舞台のお仕事でポスターをたくさん
描かれています。戯曲は読んでから、内容によって
決めるのでしょうかとの問いに、「読まなくても、
相手の人柄がいいと、引き受けたりしますねぇ」
お仕事には、なにより相性が大切なんですね。

エロティシズムのお話では…女性を描く場合、
股の広げ方など、ここまではっていう上品さが
あるそうです。生のエロスと、イラストレーションでの
エロスはまた違いますからと。ランジェリーの跡の
肌の赤味などは、生のエロスとのご説明。

いまは公衆トイレがどこもきれいになりましたが、
かつてよくあった、トイレの文学的な文章の落書き、
ああいうものにも、エロスはありますから、卑猥なものが
生む何かがあると。デッサンが狂った人物の落描きからも、
感じるのもがあったり、ふしぎですねぇと。

やくざの情婦の背中に、刺青の下絵を描きに、週末は
千葉に通っていたお話など、まだまだ続きましたが
今日はここまで。

お写真の宇野さんは、路上でモノを売っている
みたいですが、いえいえ、ファンの方にサインを
したところです。

2011年4月19日

詩(NEW)

「春の匂い」

春の雨の
気遣うような降り方に
濡れながら歩きます

石になり
じっとそこを動かずに
考えていたいけれど

春の匂い
感じながら歩いたなら
何処かに辿りつける

「クリップ」50号の詩に、イラストレーターの
noaさんが絵を描いてくださいました。

ポストカードにして届けてくださった一枚を
こちらでご紹介します。

noaさん、どうもありがとうごさいます、
とってもうれしいです。

2011年4月18日

話(「劇団 目覚時計」)

劇団 目覚時計」は、明大前にあります。毎日、
その前を通りながら、小さいこどももいないので、
わたしにはもう縁がないと思っていました。

ところが、やなせたかし先生を通じて、つながって
いたのです。「劇団 目覚時計」では"やなせメルヘン"を
数多く上演しています。ポスターなども、やなせ先生が
描かれています。

劇団ですから、団長さんとお呼びしていいのでしょうか、
代表の稲垣美穂子さんと、スタッフの方々にお会いして、
ご近所のお店で、お茶をいただきがら、お話してきました。

「劇団 目覚時計」では、やなせ先生の「アンパンマン」
ではない部分、"詩やお話(メルヘン)"をみなさんに
伝えていきたい、楽しんでほしい、たーっくさんある、
やなせ先生の作品を、ひとつずつこれからも紹介して
いきます、ぜひ、知ってあじわってくださいと、活動
されているのです。

詩とファンタジー」※にも同じ気持ちがあるので、
そうなの、そうなのと、お話していて嬉しくなることばかり。
元々やなせ先生は、詩人ですものねって。


※「詩とファンタジー」春の号は、お休みいたします。
楽しみにしていてくださったみなさん、ごめんなさい。
夏の号では、特別号(やなせたかし特集)として
お届けできるようがんばります。

2011年4月16日

話(「井の頭恩賜公園」)

吉祥寺に出るのに、井の頭線のひとつ手前の
井の頭公園駅で下りて、お散歩しながら
吉祥寺駅に向いました。

20℃くらいあったのでしょうか、あたたかい
春の日でした。桜のはなびらが、光の中を
舞い降りてきて、池にゆっくり浮かんでいます。

パパに肩車されている小さな女の子、ブランコを
揺らしている幼稚園の男の子、犬を連れて歩いている紳士、
お弁当をひろげている老夫妻や、学生のグループ。
桜の木の下の風景は、しあわせに満ちています。

わたしは早歩きで通り抜けながらも、井の頭公園の
たくさんのおもいで、ひとつひとつ思い出していました。
高校時代、授業をさぼって仲間と遊びに来たり、
母とふたりでも池の周りを歩きました。娘が小さい時には、
スワンのボートに何度乗ったことでしょう。

懐かしい場所が、変わらずに在るということは、
ほっとします。あっここで…と普段すっかり忘れている
ことまで、ぼんやり浮かんでくるのですから。

葉桜もまた美しい井の頭公園、でも次はまた
いつ行かれることやら。

2011年4月14日

川島小鳥さん

「未来ちゃん、かわいいよー」書店で
たびたび見ていたという娘に、川島小鳥さんの
写真集を教えてもらいました。

川島小鳥 写真展「未来ちゃん」』は、
渋谷のパルコファクトリーで。
未来ちゃんのいろんな表情に出会えます。

未来ちゃんは、赤いワンピースや、赤いお着物、
赤を身に付けていることが多く、写真の中でも
その赤がとてもかわいく目立ちます。

未来ちゃんの暮らしのさまざまな場面が
写されていて、お風呂に入っていたり、
猫と戯れていたり、雪をみつめていたり、
押入れで遊んでいたり、枯葉に埋もれていたり。

泣いたり、笑ったり、ムムッとしたり、
不思議がったり。暮らすことって、こんな豊かで
楽しいことなんだなぁと。

川島小鳥さんは、未来ちゃんの日常を物語るように
して楽しませてくれます。

トークショーはすでに満席ですが、未来ちゃんの
写真のまえで、ぜひにっこりしてきてください。
きっと、日々がいままで以上に愛しくなります。

2011年4月9日

話(「6次元」)

荻窪のお店「6次元」の"古本募金"、まだまだ
続行中です。きょうは、午後に伺って展示
『佐藤直樹×大原大次郎 荻窪派「町と本」』
みてきました。

入って奥のスペースに、佐藤直樹さんの
町の風景の絵が飾られています。いつもは
デザインを専門にされている佐藤さんが、
筆を執って生き生きと描かれた絵。期間中、
ライブベインティングもあるそうです。
夜中まで、お話しながら描き続けたり。

入り口側の本棚のあちこちに、大原大次郎さんの
作品は展示されています。あっ、これも本かなと
手に取ってしまいそうに、溶け込んでいます。
「6次元」の独特の雰囲気をみて、そこにぴったり
くるようにと作品をつくられたそうです。
かっこいいですよー。

「6次元」のスタッフとして、
がんばっていらっしゃる
チャーミングな道前さんに
美味しいコーヒーを
淹れていただいて、
おしゃべりしながら、
CDを1枚選んで
いただきました。

宮奈大さんがセレクトした音楽が一枚のCDに。
このCDも募金になります。国立にお住まいで、
国立のいろいろなお店に、そのお店に合ったCDを
つくられているそうです。

きょうは、その音楽を聴きながら…。

2011年4月8日

宇野亜喜良さん

「僕が構成台本と美術をやった5分程度の音楽番組です。
時間がありましたら見ていただけると嬉しいです」
宇野亜喜良さんより

NHKテレビ「みんなのうた
誰かがサズを弾いていた

宇野亜喜良さんのつくられたお人形が動きます!
こんなふうにして台本を書いてね…とみせていただいて、
びっくり。数々の展覧会をこなしながら、絵本、雑誌の
お仕事、そしてテレビ。

ふたつのチャリティー原画展にも、ご出品されます。

東北関東大震災 チャリティ・イラストレーション展
GALLERY SER」にて

東日本大震災被災地支援・チャリティー展
GALERIE Malle」にて

2011年4月5日

林静一さん

小手鞠るいさんが、まだ川滝かおりという
お名前で詩を書かれていたころ、林静一さんの
絵は、その恋愛詩にぴったりでした。

どちらも林静一さんの絵がたっぷり入った
川滝かおり詩集「夕暮れ書店」(サンリオ)、
「だけどなんにも言えなくて」(サンリオ)、
ずーっと大切にしています。







4月8日(金)から「中仙道広重美術館」で
「現代の浮世絵師 画家・林静一 展」
始まります。岐阜です。会期中に3回、
林静一さんのトーク&サイン会もあります

わたしは残念ながら伺うことができないので、
岐阜に住んでいる学生時代のおともだちに、
「よかったら行って来てね」と案内状を送りました。
「車で30分のところだから、楽しみに行って来るね」と
すぐにお返事。岐阜といっても広いので、
不安に思っていましたが、よかったです。

「学校のならびに、結婚式場の白雲閣があったの
憶えてる?その広告の絵を描いてたのが林さん!」
林静一さんは有名な方ですから、そんなふうに
云わなくても、「LOTTE」の"小梅ちゃん"の林さんと
云ってもすぐに判ってもらえたけれど、学生時代の
おともだちなので、あの頃を思い出して
手紙を添えました。

彼女からの展覧会の報告を楽しみに待っています。

2011年4月3日

信濃デッサン館ニュース

101号の「信濃デッサン館ニュース」より館長の
窪島誠一郎さんのことばを、ご紹介します。

先日の大震災の翌々日、「言葉は無力」、
「言葉では災害に勝てない」と悲観的な話を、
講演に行った大学で、されたそうです。

でも、信州に戻られてテレビをつけると、
親族や知己の声を求めて、設置電話に
列を作る避難所の人たちがいっぱいいる。

そうか、人間は言葉ナシでは生きては
ゆけないのだ、と胸がつまった。
「無力なのは言葉ではない」、
「言葉を失った人間が無力なのだ」と。

窪島さんは、石巻の港町に、戦時中は
疎開されていたそうです。

被災地からは離れていても、ほんとうに多くの
人々が、さまざまなことを感じ、心の深くで
考えています。

5月には「横浜赤レンガ倉庫」で、窪島さんが
館主をつとめる戦没画学生慰霊美術館の
無言館」所蔵作品による「祈りの絵」展が
開催されます。

会期中、会場で受付や売り子さんをしてくださる
ボランティアの方を募集しています。
ご協力いただける方は「無言館」事務局
0268-37-1650まで、お問い合わせください。

「CLIP」50号

冊子「CLIP」50号の編集は、この大震災以降の
日々に重なりました。できるだけ落ち着いた
気持ちで、けれど、かなり揺れながら、この
2ヶ月間に書いた詩の中から選んでみました。

今回、文章を寄せてくださった小手鞠るいさん、
アメリカからのメールで「こんなときだからこそ、
詩は乾いた心のひとには必要です。そういう
意味でいつも通り発行し、特別な内容ではない
方が、かえって大きな励ましになります」と
わたしの背を押してくださいました。

50号まで続けることができて、ほんとうに
しあわせです。見えないところで、お手伝い
してくださったいままでのすべての方に、
どうもありがとうございます。

そして、スタートのときから、また途中から
読んでくださったみなさまに、
ほんとうにどうもありがとうございます。

「CLIP」はバチンバチンとホッチキスで留めた
だけです。色糸を使ってミシンで中心を縫ったら、
もっと素敵になるよと試作品までつくって
くださった、デザイナーのおともだちがいます。

50号はデラックスに、そうしようと思っていましたが、
そのおともだちは突然の病気になってしまい、
いま治療中。きっともうすぐ元気になって、
ほらねってまた見せてくれると思います。

それまでコツコツ、詩を書き続けます。
どうぞこれからもよろしくおねがいいたします。

※「CLIP」50号は、これまで以上、小さく震える心を
 丁寧に紡いだ詩が並んでいます。お読みに
 なりたい方は、ぜひ事務局まで、ご連絡ください。

金沢まりこさん

金沢まりこさんが装丁画・挿絵を描いた「竜の座卓
(作・朝比奈蓉子 偕成社)が、いま本屋さんに
並んでます。

先日、新宿の大きな本屋さんでも、ここにいますと
金沢さんが、手を振っているようで、すぐにみつける
ことがでました。

金沢さんの描かれる木々や花もだいすきですが、
町の風景の絵がとてもいいのです。どこかで
見たことのある懐かしさを、再現してくれます。

おとなの小説になるとあまり見あたらない、
挿絵のある読み物は、ページをめくる指まで
優しくなるような気がします。

金沢さんとは「詩とメルヘン」で出会いました。
45歳から独学で絵を描きはじめられたお話を
お聞きして、とても勇気をいただいたことを、
よく覚えています。

いろいろなお仕事を経験されて、さまざまな感性が
絵に生かされているのですね。

縁側、風鈴、御守り、かき氷、碁盤、お洗濯物まで
ひとつひとつ気持ちの込められた挿絵に
なっています。

ふたりの兄弟の物語、ぜひ読んでみてくださいね。

往復書簡

四方田犬彦さんと石井睦美さんの「再会と別離」を
テーマに した往復書簡。雑誌「新潮」に連載中、
4月号は3回目。

今号は、ひとつめの本屋さんで売り切れ、ふたつめの
本屋さんでも、「10冊仕入れたのに、すぐ完売、
すごいんですよー」と。大地震の影響で、ますます
手に入らなくなり、西から上京したおともだちに
頼んで、買ってきてもらいました。

四方田さんからのお手紙は、感動しながらも、
頭の中できちんと整理しながら読めるのですが、
石井さんからのお手紙は、もう泪が止まらなく
なってしまうのです。

とても立ち読みなんて無理です、喫茶店でも
途中まで…。家に帰って読み直しても、何度も
泣いてしまうなんて、あまりないことです。
石井さんの気持ちの中に、わたしがすっぽり
そのまま入ってしまうような。

悲しくて泣くのではなく、こんなふうに同じように
感じている方に出会った感動の泪です。
読み終えると、ねぇねぇ…といつも誰かに
伝えたくなります。

わたしのそんな話をきいてくれたおともだち、
どうもありがとう。