2011年6月24日

話(「内田良平さん」)

内田良平さんは、1984年にお亡くなりになった
俳優さんで、「ハチのムサシは死んだのさ」の
作詞家でもあります。

遺稿集が「朱いかもめ」という一冊の詩集に
なっています。すごくいい詩を書いたひとだから、
読んでみて…と青木健さんが送ってくださいました。
しばらく、お借りすることになり、読み始めました。

内田良平さんのこと、として
俳優、芸能人、そして田村隆一さんなどなど、
たくさんの方々が想いを寄せています。
愛される詩人、内田さんの詩をご紹介します。

「海」「恋」「望郷」「別離」のモチーフから
なっています。ここは編集をされた青木さんの
力のみせどころ。


「別れ」

小さなことで
大きな傷を受けやすい。
ゆうぐれの斜めの陽程、
ふかいかげを地上に落とす。
そうかもしれない
落日も愛も
その終わりの一瞬に、
影だけをいきいきと
よみがえらせる。


内田さんの詩の掟は、何よりもまずできるかぎり
話し言葉と同じ、日常的な言葉で…だったそうです。
そして第二の掟が、自分の生活の中で起こった
ありふれたできごと、ありふれた道具、ありふれた
小動物をうたうことだったと。

いずれ「詩とファンタジー」でも、たくさんの
詩の中のいくつかでも、内田さんの詩を
紹介できればいいですが…。

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