2010年12月31日

話(「金銀の鶴」)

大晦日、なんだかんだと忙しい気持ちに
なります。

わぁ、お湯が出なくなっちゃった!と慌てて
東京ガスに連絡。なんとかぬるま湯で、
しばらくはしのぎましょう。

お正月の準備は、ほとんど何もしませんが、
金色と銀色の大きな折り紙で、鶴を折ります。
新しい年に向けて、緊張のひとときです。

金銀の鶴は、母が年末に折っていたので、
真似してます。千両と水仙を活けるのも、
母がそうしていたからなんです。こどもの頃と
同じことをしていると、心が落ち着ます。

窓も床もピアノも、ぴかぴかになりました。
あとは、2011年の新しい光を待つだけです。

今年一年、どうもありがとうございました。

話(「内田麟太郎さん」)

年末の郵便受けに「騒」が届きました。

「騒」(町田市「騒の会」発行)は
内田麟太郎さんが参加されている詩誌です。

今号では「日本晴」という昭和記念公園を
うたわれた詩、ほのぼのした情景の中に、
やはりちょっと辛めのウィットが。

絵本・童話・詩集と、ご活躍のせかいの
ひろーい内田さん。平岡あみ詩集「ami」を
通じて、はじめまして、と知り合いましたが、
まだお会いしたことはありません。

来年の春、内田麟太郎さんと詩の朗読会を
予定しています。

すべてお任せします、とおっしゃって
いただきましたが、どんな詩をリクエスト
しようかしらと、どきどき、わくわくです。

詩の朗読は、20代のときに一度だけ…という
内田さん、どんなお声で、どんな詩を
読んでくださることでしょう。

3月、キッド・アイラック・アート・ホール
いらしてくださいね。

2010年12月30日

話(「米納睦子さん」)

米納睦子さんは、「詩とメルヘン」で出会った
貼り絵作家さん。

ホームページには、貼り絵のほか、かわいい
フェルト小物もいっぱい。

もう何年も前になりますが、りんごの
パッチワークの針山を作っていただきました。

「赤いりんご」「青いりんご」めったに
針仕事をしないわたしですが、きょうは
ワンピースのボタンが取れてしまって、
ソーイングボックスを出してきました。

針山に米納さんを思い出していましたら、
なんと宅急便、米納さんからです。
富山にお住まいの米納さんの小包は、
雪の匂いがします。

お菓子の詰め合わせ、そのなかに「りんご」も
ありました。こんなうれしい偶然あるんですね、
ありがとうございます。

2010年12月29日

話(「大掃除」)

大掃除というより、お片付けの一日でした。
クリスマスは終わってしまったので、そんなに
部屋が汚かったら、お年玉はないでしょうね…
とか云うとやっと動く娘です。

わたしは、日々細々と片付けてしまうタイプ
なのですが、娘は毎日なんてやってられるか、
まとめてやるさ!のタイプです。

見事に美しい部屋になりましたが、きっと
本日限りでしょう。

力仕事のあとは、お酒でも飲みたいと
云われましたが、とんでもない、未成年
どころか高校生です。

なぜか、ビーフジャーキーを食べながら
ぶつぶつと文句を。

クリスマスにどこからかiPadが届いてしまい、
今はそればかり。感動を伝えにくるのですが、
わたしがポカンとしていて空振りです。

手伝って欲しいことは山のようにあります…
よろしくね。

2010年12月27日

天満敦子さん

世界で日本で、大きなホールでも
小さなコンサートでもチケットが
なかなか取れない天満敦子さん、
キッド・アイラック・アート・ホールでの
年末シークレットライブも、今年で
十年目です。

小さな小さなこのホールで、30人くらいの
聴衆の前で弾くのが、とてもすきだと、
おっしゃっていました。

一曲弾き終える度に、満面の笑みを
見せてくださって、和みます。

天満さんのヴァイオリンの音色を聴きながら、
今年も終りに近づいてゆくなぁと。

窪島誠一郎さんも、目を閉じられてその音に
聴き入っていらっしゃいました。
今年もお世話ににりましたと…とご挨拶。

お忙しい窪島さんに、ストレス発散方法を
お訊きしましたら、「恋」とひとこと。

物書きは泪の量が大切なんです、
きっぱりとした暖かいことばでした。


<プログラム>
バッハ「アダージョ」
カタロニア民謡「鳥の歌」
フォスター「スワニー河」
マスネ「タイスの瞑想曲」
ブロッホ「祈り」
山本正美「ねむの木の子守歌」
岡山県民謡「中国地方の子守歌」
ホルスト「ジュピター」
バッハ「シャコンヌ」
ポルムベスク「望郷のバラード」

話(「M先生」)

ああでもない、こうでもない、考えても
考えてもわからない。じぶんが、いいひとにも、
わるいひとにもなりきれなくて、悩み込んで
しまったので、M先生に会いに行きました。

「話しているうちに、きっと自分の考えが
整理されてくるから」

愚痴も泣き言も含めて、いまの状況を
お話ししました。突然、わーっと泣きたい
気持ちにもなります。事件というには
大げさですが、不安定になっていたのです。

笑顔が戻ったときに、読んでごらんと
云われたのが→こちらの文章。

中途半端さに耐えることが必要なんですね。
シロクロはっきりさせずに、そのままにして、
時が過ぎるのを「待つ」、努力してみます。

2010年12月24日

話(「アストリート料理長・風間くん」)

高校の同級生の立仙くんは、サッカー部に
所属していました。

星くず朗読会」に来てくださったのですが、
ゆっくりお話するのは十年以上ぶりです。

同じサッカー部だった風間くんが料理長を
しているお店「新和食 るちあ」で
クリスマスコースをいただいてきました。

原宿、表参道の人出はすごかったです、
祭日ですものね。

「るちあ」は食材にこだわったおとなの
和食レストラン。料理長が腕をふるった
数々の創作料理、見た目も美しくおいしい!

もうこちらでお店を開いて、十年近くに
なるそうです。ランチもやってますので、
ぜひお出かけしてみてくださいね。

かつて面白かったひとは、やっぱり変わらず
面白いのです。人物がたのしいので、お話も
たのしいのです。かなしいことが続いた後に
たっぷり、笑わせていただきました。

さらに気分発散のために、カラオケに。
こちらも久しぶり。高校時代に流行っていた
歌のみをセレクト。ちょっと恥ずかしいけど、
とびきりの笑顔になることができました。

2010年12月23日

詩(「わかれ」)

「わかれ」

どちらも
被害者の顔をしている

どちらも
未来のない足取りです

生きてる
そんなこと知らないと

すべてを
突き放したくなってる

2010年12月22日

話(「京都の冬至(とし)」)

冬至(とし)は京都の女性で、東京の大学で
同じクラスでした。関西系のチャーミングさが、
とびきり目立っていました。

冬至(とし)の池袋の下宿や、女子学生会館を
思い出します。

ここ十年間は入退院を繰り返し、とてもたいへんな
日々だったのに、いただくお手紙では、こちらが
励まされてばかり。

最期のお手紙には、学生時代のわたしのイメージが
書いてありました。

「いつもワクワクしていて、風に吹かれて
たおやかにしなりながら、大地にしっかり
根付いていて、いつも自然体でニコニコしてる」と。

冬至(とし)が力尽きてしまったと連絡をもらって、
しばらく泣いたけど、またニコニコしますね。

三度の移植をしても、じぶんが手術に耐えられる
丈夫なからだで、生んでくれた母に感謝してると
云っていた冬至(とし)。

きっと天国でも、みんなを力づけてくれるでしょう。
ありがとう、ありがとう。

2010年12月21日

話(「スイスのエミちゃん」)

小学生のときに出会った、いまでは長い長い
おつきあいのおともだちです。

「英国政府観光庁」にかつてはお勤めしていて、
スイス人の男性と結婚、それからずっと、
スイスのゾフィンゲンという町に住んでいる
エミちゃん。

もう十年以上も前ですが、エミちゃんのお家に
お世話になりながら、二週間、スイスらしい
暮らしを体験させてもらいました。

朝食のパンは、その日の朝に買いに行く
ということが、とても新鮮でした。

お庭で取れた果実、チェリーやブルーベリー、
アプリコットのジャムが保存されている瓶が、
ひんやりした貯蔵庫に並んでいて、すきなのを
食べてねと云われたときの、幸福感といったら…。

今年もクリスマスに、チョコレートの小包が
届きました。レトロな缶は、毎年気に入って
取っておくので、部屋のあちこちにあります。

ポストカードを入れたり、細々としたものを
いれて、捨てられません。

クリスマス、もうすぐですね、
おとなだってうれしい。

2010年12月20日

話(「ゆう&りか」)

ふたりとも、学生時代に同じクラスだった
友人です。アルバイト、旅行、ずいぶん
いっしょにしました。

信州や上越へのスキー、ブームだったせいも
ありますが、仲間でほんとうによく行きました。

北海道も夏に冬に、礼文島にも行きました。
泊まった宿も覚えています。「星観荘」でしたね。

落ち込んだときに、どれだけ手を貸して
もらったでしょう。電話で号泣して、
駆けつけてもらったこともあります。
理由は、なんだったのでしょう?

現在は、銀行員、保母さんのおふたり、
一年に、一度か二度は集まります。

今年の十二月は、多摩川駅のレストラン
アンドセジュールで。

積もる話をひとりひとり順番に。

波乱万丈でくたくたの人生も、それも豊かで
いいねぇと云って、仲間がいればどんなことも、
笑顔で乗り越えていけそうです。

話(「深雪ちゃん」)

一度も同じクラスになったことはないけれど、
横浜で出会った、小学生のときからの
おともだちです。

六年生で転校してきたわたしを迎えてくれ、
中学三年生で、また転校していくわたしを
見送ってくれ、あれからお互いに結婚、子育て、
住まいの移動をしながらも、突然連絡しては、
楽しいおしゃべりの時間を持っています。

携帯電話にメールの世の中ですが、二年前、
母を亡くして、しょんぼりしたお正月を過ごして
いたとき、彼女が突然家を訪ねてくれました、
地図をみながらはじめて…。
とーってもうれしい、どっきりのひとときでした。

約束なんてしていなくても、いいよねって。
いなかったらこっそりお菓子を置いて、帰ろうと
思っていたから、という彼女のゆるやかな
やさしさに、ほろりとしました。

今年、お母様を亡くされた深雪ちゃんに、
わたしも何かしたい。

企まずに、驚くようなことできるかな。

2010年12月18日

小川かなこさん

100歳の少年と12通の手紙
エリック=エマニュエル・シュミット原作、
阪田由美子訳の掌にのるような愛らしい本。

カバーイラストは小川かなこさんです。
中のモノクロの挿絵も描かれています。

フランスでベストセラーになり、映画にもなりました。
神様に一日一通の手紙を書く、余命12日の少年。
「」内のことばが、とても心に残ります。

「<生きる>には答えがないってこと?」
「<生きる>には答えがいくつもあって、
だから答えがないのと同じだってこと」

小川かなこさんが描かれた、水色のニット帽を
かぶった少年、何をみつめているのでしょうか、
ぜひ本書を読んでみてください。

2010年12月17日

BOX OPERA V








今年で5回目のBOX OPERA展SPACE YUIにて。

北見隆さん、東逸子さん、建石修志さんの
小さな箱の中のオペラです。
センス、クオリティの高さに、ギャラリーに
入ったとたん緊張感が走ります。

帽子の似合うダンディーな北見さん、建石さん、
エレガントな東さんがひとつひとつ
作品の成り立ちを説明してくださいます。

「この鳥は、ほらエッグチョコレート(※)におまけが
ついていたでしょう、あれに彩色してね…」
と建石さん。

「ヴェニスに行ったときに買ってきたお面を
利用してね、高くついているんですよ…」
と北見さん。

東さんは、お蕎麦屋さんにあるようなお箸箱を、
ボックスにしたり、なるほど…わぁすごい…
なるほどと。

3人の合作の大作品が3点、こちらの写真の作品は
その中のひとつです。北見さんが途中まで作りかけた
版画に、建石さん、東さんが描いて、創って
最期に北見さんが総仕上げをされたそうです。

すごく楽しそうで、お友だちに声をかけて
やってみたくなります。こんな夢のようなことを
おもえるのも、展覧会のちからなんですね。

詩とファンタジー」では、それぞれ一枚の絵を
お願いしている3人の方のグループ展、
クリスマスプレゼントを開けるような楽しみです。


※卵型チョコレートと玩具 →キンダーサプライズチョコエッグ

「マラカス・マラカス」展








表参道のピンポイントギャラリーにて開催中の
「マラカス・マラカス」展

小さな小さなマラカスに、イラストレーターの
みなさんが、表に裏に絵を描かれています。


矢吹申彦さんは、青空に雲、そして虹、
遥かな音が聞こえそう。

宇野亜喜良さんは、女と死、美女と野獣で、
ここでもエロティックです。

篠崎三郎さんは、不思議の国のアリス、かわいいです。

飯野和好さんは、なんと一つ目姉弟、目立ってます。


そのほかにも、繊細な絵のマラカス、大胆な絵のマラカス
年の終りに、マラカス振ってたのしみましょう。

宇野さんも、飯野さんも、ほら、たのしそうでしょう?


※矢吹申彦さん、宇野亜喜良さん、篠崎三郎さん、飯野和好さん
→「東京イラストレーターズ・ソサエティ
(矢吹さん、宇野さん、篠崎さん、飯野さん他、アーティスト情報)

2010年12月16日

スズキコージさん










コーヒー&ギャラリー ゑいじう」での、年末恒例の
スズキコージさんの展覧会。

ポストカードサイズの来年の干支、うさぎの絵がすでに
たくさん出来上がって、カラフルに並んでいました。
どのうさぎもかわいくて、切手がコラージュされています。
一枚を選ぶのなんて、とてもとても大変なこと。
うさぎと目が合った瞬間に決まりでしょうか。

吉祥寺での個展会場「ギャラリー吉祥寺」から、
夕方は曙橋の「ゑいじう」さんに移動されて、
焼酎をいただきながら、音楽のこと、映画のこと、
堀内誠一さんや長新太さんとのおもいで話も。

※堀内誠一さん →世田谷文学館での展覧会記事 「マガジンハウス」
※長新太さん →追悼文 「絵本館」

これがすごくいいんだ…と教えていただいたのは
内田魯庵。堀内誠一さんの奥様のおじいさま。
文庫でもあるそうで、すぐにでも読みたくなります。

※内田魯庵 →「新編 思い出す人々

コージさんは"あたりさわりのある人間"だから
"あたりさわりのある話"するよって。

忌野清志郎高田渡の歌と人間がだいすきという
コージさん、もうふたりともいなくなっちゃったけど、
俺は毒を吐き続けるぞーって。

愛らしい毒は、こころに必要です。

やなせたかしさん










91歳のやなせたかし先生は、とてもお元気ですが、
ここ数ヶ月どうも目の調子がよくないそうです。

画材にマジックなどを使われて、工夫をされ
がんばってくださっています。「詩」は文字が
見えづらくても、だれかに読んでもらえばいいけれど、
「絵」はそうもいかないからねぇと。

やなせ先生のお仕事の中に、作曲家いずみたく氏と
コンビを組まれた「0歳から99歳までの童謡」(※)が
あります。

来年この中から100曲を選んだCDが発売される予定です。
やなせ先生ご自身の歌声も、付録としてつくかもしれません。

てのひらを太陽に」が誕生して、来年は50周年。
こんなに歌い継がれてきたのですね。
わたしの生まれる前の歌とはびっくりです。

やなせ先生、扇子を片手に「講談」を披露して
くださいました。歌から童話をつくるように、
すらすらとお話ができあがり、なんだか
できみたら「講談」になっていたと。

クリスマスやお誕生日のパーティーのための、
きょうは予行演習だったのでしょうか。
詩とファンタジー」のお仕事のあとには、
いつもこんなたのしみがあります。


※「0歳から99歳までの童謡」
もともとは1976年に3枚組のLPとしてリリースされた。女優の杉田かおるが「手のひらを太陽に」他7曲を歌っている。

2010年12月15日

高橋幸子さん










かまくら春秋」の表紙を描かれて、何年に
なられるのでしょうか。

毎月毎月、どうぶつたちが季節を運んできてくれます。
添えられたことば、高橋幸子さんの「詩」も、
温かいのです。

※高橋幸子さん →「心やさしい友への木版画


31歳で戦死されたお父様は、彫刻界
木彫りの鬼才、高橋英吉さんです。

お父様の遺された作品をみながら、幸子さんは
独学で木版画を学ばれたそうです。

2011年のカレンダーは、わらべ歌に幸子さんの
木版画の大型サイズです。どこに掛けようかな…。
娘に持って行かれてしまうかもしれません。

現在発売中の雑誌「ku:nel[クウネル]」に、幸子さんの
手仕事が紹介されています。

2010年12月14日

新川和江さん

柴田トヨさんの詩集「くじけないで」が大ブームに
なっています。なんとなんと、現在75万部です…。
すごい数字です。

産経新聞の「朝の詩」に投稿した作品などを
まとめたものが「くじけないで」。現在、99歳の
柴田トヨさんの初めての詩集です。

わたしたち親子も、新川和江先生が選をされている
「朝の詩」には、それはそれはお世話になりました。

※新川和江さん →「新川和江詩集

その新川先生のホームグラウンドで、土曜日は
平田俊子さんと三人で、詩のお話ばっかりしてきました…
と云いたいところですが、おいしいものを食べながら、
笑ってばかり、何をお話したのでしょうというのが真実。
中身ぎっしりの5時間でしたが。
…そうです茨木のり子さんとの思い出もお聞きしました。

※茨木のり子さん →「茨木のり子詩集

新川先生は蛇年で、とぐろを巻いて家にじっと
しているのがだいすき、3年間でもそうしていたいと、
おっしゃっていました。

ところがお仕事はいっぱいで、あちこちへの
お出かけは必須です。

また来年お会いしましょうとご挨拶。
いよいよ年末が近づいてきたのですね。

キュリオブックス










Gallery SERと同じフロアに、洋書・絵本作家の
アンティーク本専門店のキュリオブックスがあります。
高崎から、渋谷に移ってきたそうで、これはとっても
うれしいです。

絵本案内の冊子も作られていて、
最新号(オリジナルカタログ07号)は「北欧特集」。
トーベ・ヤンソン(※1)の「さみしがりやのクニット」の
初版が表紙になっています。

北欧での暮らしはあこがれですが、絵本にも
あこがれがいっぱいです。
エルサ・ベスコフ(※2)、イブ・スパング・オルセン(※3)、
ちょっと無理しても欲しいなぁ。


※1  トーベ・ヤンソン
フィンランドの作家・画家。パートナーの女性と共に、彼女達が30年近く夏を過ごした
バルト海のクルーヴハル島では多くのムーミンシリーズを含む作品が生み出された。
ムーミン


※2  エルサ・ベスコフ
スウェーデンの児童文学作家・絵本作家。
6人の子育てをしながら、多数の物語、絵本を残した。
→「ちいさなちいさなおばあちゃん


※3  イブ・スパング・オルセン
デンマークのデザイナー・イラストレーター、絵本作家。
現在もデンマークのコペンハーゲン近郊に在住。
→「つきのぼうや

灘本唯人さん










Gallery SER で開催中の展示
イラストレーター 灘本唯人さんの
灘本唯人展 「なつかしのスターたち」


30年ほど前に描かれたそうです。シャープです。
輝ける映画スター、マレーネ・ディートリッヒがDM。

「これはあれよ、それはあれよ」と
説明してくださる灘本さん。
「よく来てくれたねぇ」とやさしく
迎えてくださるので、なつかしい場所に
帰ってきたような、暖かい気持ちになります。

こちらのGallery SERの杮落しのパーティーもあり、
宇野亜喜良さん、和田誠さん、山口はるみさん、
峰岸達さんなどなど、灘本さんの旧くからの
お仲間や、若いお仲間まで、たくさんのひとびとで、
にぎやかな乾杯でした。

「詩とメルヘン」にたくさん絵を描いて
いただいていた灘本さん、「詩とファンタジー」では
次号で初登場いただきます。

やなせたかしさんとは、大阪で俳句のお仲間同士で
あったこともはじめてお聞きしました。

2010年12月13日

田村セツコさん








SPACE YUI で開催中の展示
イラストレーター 田村セツコさんの
田村セツコ & おともだち展
「アリスがいっぱい」


田村セツコさんの描かれる女の子は、うれしいっていう
気持ち、お顔、瞳だけでなく手足で表現されています。
手をぱっとひろげて、わぁっとか、きゃぁとか、
叫んだり跳びはねたり。

手紙がだいすきなわたしは、切手がコラージュされている
作品に引き寄せられていきます。どこの国かしら、
外国の切手にちがいないけれど、すてきです。

色彩豊かな水彩画の中で、ブラウンの濃淡だけで描かれた
油絵の「ものおもい」というタイトルの一枚が
今回のお気に入りでした。

どの絵の女の子も、田村セツコさんご自身にみえます。

角田光代さん










HB Gallery で開催中の展示
直木賞作家 角田光代さんの作品
予定日はジミー・ペイジ」(※)の
本人の水彩画による原画展


角田光代さんの、いちばん最初の本の
装丁画は宇野亜喜良さん。

その宇野さんのご案内で、ギャラリーの
一枚一枚をゆっくりと。

一粒の水滴が、角田さんの心の中で
ひろがるとこんなふうに。

23年ぶりに絵筆をとられたのです。


突然こんなに上手な絵が描けて、すごいなぁと
宇野さんも感心。

詩的なセンスある絵に、わたしはためいきを
つきながらまわりました。


※ジミー・ペイジ
イギリスのロックバンド「レッド・ツェッペリン」のギタリスト。現在もソロやバンドで活動を続けている。66歳。

内田新哉さん










ギャラリーコンセプト21 で開催中の展示
イラストレーター 内田新哉さんの
2010 内田新哉 水彩原画展
「クリスマスBOXと白い静かな暮らし」



表参道のけやきのイルミネーションが
美しい、12月の個展。

クリスマスの風景から、来年の干支の
うさぎへと繊細なタッチと色彩の絵を通して、
冬が流れていきます。

椅子の上に飾られた、小さな野の花の一枚もすてき、
墨で描かれた、勢いのある動物の絵も新鮮でした。

内田さんご自身は、ここ十年まったく
変わりませんが、毎回、新しいことに挑戦されて、
楽しませてくださいます。

次号の「詩とファンタジー」の内田さんも、
どうぞおたのしみに。

来年の東京での個展は、8月だそうです。

2010年12月11日

金色冬生さん

「詩とメルヘン」が生んだ才気あふれるスター、
金色冬生さん。
銀色夏生さん…のまちがいではありません。

ポエム百貨店」(ウェブサイト)を経営し、
電子メールで送信される詩集が商品です。
品揃え豊富です、ぜひおたずねください。

詩が大好物のひとへの、金色さんのおすすめは
どんな詩なのでしょうか。


水鉄砲に涙をつめて」 サンリオ
この詩集は大人気でした。世の中に対して、
若さがとんがっていてかっこよかったです。

いまは、イラストレーターさんの個展や、
やなせたかし先生のお誕生日でお会いする
金色さん、いつも明るくお元気です。

「CHRISTMAS SONGS」

ビリケンギャラリーで。

おともだちや、お世話になっている方が
たくさん参加されている展覧会

お気に入りのクリスマスソングをテーマに、
今年最期の力をふりしぼったような力作、
そして何より楽しい作品がならんでいます。

DMの絵はスズキコージさん。
コージさんの展覧会は、12月は
吉祥寺で、曙橋で、と続きます。

家の中のクリスマスの飾りつけ、今年は
疲れちゃったから、こんな素敵な絵を一枚
壁に、静かなクリスマスもいいなぁと思います。

小太刀克夫さん








クリスマスの銀座通りから、マロニエ通りを
曲がってすぐのギャラリー青羅。二年に一度
こちらで個展を開かれている、小太刀克夫さん。

ギャラリー内も木の実がたっぷり飾られて、
クリスマスです。

「詩とメルヘン」の初期から、小太刀さんは
自然の風景を描かれていました。
素朴さと、可愛らしさと、そこで暮らす
人々の息吹を水彩で。

小太刀さんのおおらかなお人柄は、山の空気を
深呼吸しているから、と思えます。

詩とファンタジー」でも、木々や草花の
美しい抒情の世界をみせていただいてます。

今回の展覧会では、スイス・ドイツの
牧歌的な絵に、猫や鳥が登場してます。
旅行中、印象に残ったいくつかの部分を
繋ぎ合わせて、一枚の絵に仕上げるそうです。

2010年12月7日

キッドのスーパーマン

会場の椅子を並べ終えて、照明、音響と
ひととおり準備を終えると、お買い物に
飛び出して行ったのは早川さん。

そのあいだにも電話は入るし、お釣りを
手配したり、もろもろ大変。

キッドのスーパーマン・早川さんは、
どんなに忙しいときも笑顔で、ゆっくり話を
聞いては、質問に的確に答えてくれます。

そして手際よく作るお料理のおいしさ、
まぁすごい働き者です。二次会のチーズフォンデュも、
牡蠣のオーブン焼きもおいしかったです。


今回の朗読会のちらしをつくってくれたのは、
キッドの新人・まいちゃんです。
宇野さんの個展にも何度かいっしょに行ったり、
仲良くしていただいてます。


翌日、ライブ出演坂本さん、お手伝い
くださったみなさま、感謝しています。

坂本さん、ライブはどうだったかなぁ…。
朗読会とともに、フォークジャンボリーも
続けてがんばりましょうね。

2010年12月6日

「星くず朗読会 シリーズ3」ご報告







事務局、ひげ☆ぼうず、です。


このたびは「星くず朗読会 シリーズ3 夜のおさんぽ」に
お越しいただき、ありがとうございました。

平岡さんのみならず、飛び入りゲストになったお嬢さんの
あみさんの朗読、窪島さんと宇野さんとの鼎談と
盛りだくさんのイベントとなりました。

みなさま、お楽しみいただけましたでしょうか?

日々、このブログを支えていく中で、今後も定期的に
朗読会を開き、みなさまと直接お会いできる機会を
もてることは、本当に励みになります。

今後とも、当ブログ・企画等、よろしくお願いします。


12月4日のご報告です。


<音楽>
今回の朗読会は、恋愛詩を中心に構成された平岡さんに
合わせて、男女デュエットの曲を10曲、古今東西
織り交ぜて選びました。開演までと終演後に会場に流しました。
(「曲名」、女性歌手、男性歌手)


1:「VEINTE ANOS」 Maria Teresa Vera / Lorenzo Hierrezuelo
2:「SUMMERTIME」 Martha High / James Brown
3:「SAMBA TRISTE」 Jackie Cain / Roy Kral
4:「QUE TE HA DADO ESA MUJER」 Nancy Torres / Guty Cardenas
5:「ONE MORE DANCE」 Miriam Makeba / Harry Belafonte
6:「MERI DUNIYA MEIN」 Lata Mangeshkar / Muhammad Rafi
7:「LA SITIERA」 Olga Guillot / Miguelito Valdes
8:「DUAS OPINIOES」 Suzana Salles / Tom Ze
9:「DEMAIS」 Claudette Soares / Dick Farney
10:「BENGAWAN SOLO」 Waldjinah / Gesang

<トーク>
戦後の焼け野原だった明大前。忘れることはできない
昭和20年8月15日。石で押えた屋根の東松原駅舎が
ぽつんと遠くに見えた。その一日の一瞬が
キッド・アイラック・アート・ホール」の壁に
レリーフとして焼き付けてある、と窪島さん。


盗ってきたであろう魚を隠す子どもの姿を目撃し
ちゃっかりいただき食卓にあげてくれた母。
米兵のトラックから落ちた食パンをわざわざ声をかけ
返しにいった父。そのときから、母を尊敬しました、
父は軽蔑しました、と宇野さん。


ご苦労された時代の記録と記憶が、力強いメッセージ、
意味深いユーモアとして、お二方のエピソードは
平岡さんの朗読と合わせて「星くず朗読会」を
よりいっそうキラキラ光輝かせてくれました。


「星くず朗読会」では、平岡さんの朗読をメインに
今後も様々な分野で、ご活躍のゲストの方々を迎え、
明大前「キッド・アイラック・アート・ホール」にて行う
楽しい企画をこれからも考えていきます。


ぜひ、よろしくお願いします。

ありがとうございました








お越しいただいた50名のみなさま、
励ましのお手紙やメールを
くださったみなさま、
ほんとうにどうもありがとうございました。


突然、娘が会場に現れ、朗読の飛び入り参加。

その娘の感想は…

淳子さんは、感情の起伏が激しいのに、
それをかなり抑えた声で朗読していて、
優等生的だ。

あの高い椅子に座るには、膝の見えない
スカート丈がいいと。


宇野亜喜良さん、窪島誠一郎さんは
本音でいろいろなこと話せて楽しかった
そうで、ほっとしました。

みなさまも、お楽しみいただけましたでしょうか。


次の「星くず朗読会」は、来年の春に
予定しています。

また、よろしくおねがいします。

2010年12月4日

よろしくおねがいします








前の晩というのは、忘れ物をしないようにと
いろいろ気になってしまいます。

宇野亜喜良さんは、明大前から
徒歩30秒のキッド・アイラック・アート・ホール
迷わずに来られるかしら…。

窪島誠一郎さんは、信州上田から
新幹線で駆けつけてくださいます。
お疲れのところ、だいじょうぶかしら…。

このワンピースでいいかな。
靴はこれとあれと、どっちにしよう。
気分を大切に明日、決めることにしましょう。

いらしてくださるみなさまのために、
いいお天気になりますように。
スタートは17:00からですが、それでもね。

2010年12月3日

詩(「吹く」)

「吹く」

このあたりで
いっぺんに
散らしてしまおうと

初冬の風が
銀杏にはひとことも
訊ねずに吹く

最期はこんな
思い切りがほしい

三香子先生

「4日の朗読会行きますね」
連絡をくださったのは、幼稚園時代の
先生のご主人さまでした。

わたしが4才のときに出会ったはじめての先生、
三香子先生は昨年残念なことに、
ご病気でお亡くなりになりました。

いつも応援してくださって、節目節目に
お声をかけてくださる先生でした。
ご主人さまが、そのバトンを引き受けて
くださったなんて感動します。

三香子先生と出会った幼稚園の園長先生の
息子さんも、いっしょにいらしてくださるそうで、
ひとのご縁の暖かさに感謝しながら、
当日は楽しい会にします。


あしたです。

2010年12月2日

詩(「渋滞」)

「渋滞」

あぁこれは渋滞に
巻き込まれたな

あなたに
巻き込まれてる
わたしは

ふたりでそうして
進めなくなることが
うれしいのです

いよいよです







キッド・アイラック・アート・ホール」地下の
ブック・カフェ槐多」で、12月4日の朗読会
夜のおさんぽ 詩とイラストレーション」の
プログラム進行の打ち合わせをしました。

こちらの「星くず朗読会」のブログを作って
くださっている、ひげ☆ぼうずさんが、
お手伝いしてくださるので、心強いです。

「開場は4時半でいいの?」
「はじまるまでの音楽はどうするの?」
「マイクや照明は決まっているの?」
訊かれてみるとあやふやなことばかり。

「飲み物は、ワインかオレンジジュース、
ウーロン茶をワンドリンク選べます」
「打ち上げはブック・カフェ槐多で、
会費2000円で飲み放題、スタッフの早川さんが
腕を奮ったおいしいお料理も準備します」

わたしの把握していることは、
食べたり飲んだりのことばかり。

当日のために「声」は大切にして過ごしています。
みなさまも、お風邪をひかれませんように。

2010年12月1日

宇野さんと打ち合わせ

神宮前のビルの一階にあるスターバックスで、
宇野亜喜良さんと打ち合わせ。

屋外の席で、グリーンのひざかけをしてあれこれと。
コーヒーとビスコッティをいただきながら。

いまとなっては昔話の、宇野さんの恋愛トークに
興味深々でした。

「宇野さんは、ふられたことあるんですか?」
ときどき質問をはさみながら。

気づけば空は暗くなっていました。
「恋愛はうまくいったことないなぁ」と
楽しそうにおっしゃるのです。

宇野さんはなんといっても、とても誠実な方ですから、
ひとつひとつていねいに答えてくださいます。

「星くず朗読会」では、みなさまも
いろいろお訊ねください。

ちょっぴり宇野さんを、困らせてみましょう。