2011年7月19日

2011年夏眺号 No.15

詩とファンタジー」、3月の大震災で、
春の号はお休みさせていただきましたが、
ほぼ、完成していましたので、投稿詩は
そのまま"春"をうたった詩を掲載しています。

夏の15号は「手のひらを太陽に」誕生50年
やなせたかし先生の大特集です。
やなせ先生の書き下ろし作品、
戸田恵子さんとの対談と、おたのしみください。

やなせ先生の"編集前詩"をご紹介します。
ぜひ本屋さんに行って、巻頭にある美しい
イラストレーションのページをご覧くださいね。

うすくれないの桃の花
ほころびそめた
東北の浅い春
牡鹿半島は
ねむくなるほど
うららかに美しかった
そして
リアス式の
三陸海岸
おだやかな湾に
抱きしめられた
可憐な港町
それらが
一瞬のうちに
悪夢の中に消えた
こんな時
ぼくはどうすればいいのか
こんな本は
ひときれのパンより
役だたない
ところであなたは?

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