2012年1月16日

話(「温子さん」)

温子さんとは、10年ほどまえ、永福町の
おなじ建物に住んでいました。
わたしが一階で、温子さんがお二階。

そこには、小さなお庭がありました。
決して広くはないのですが、狭くもなくて、
ガーデニングをするには、とても楽しい
スペースでした。

けっこう凝り性なわたしは、一面を
白い花にしたり、一面を赤い花にしたり、
毎日毎日、草を抜いたり花を摘んだり。

白い花は、雨上がりには土がはねて、
ずいぶん汚れた顔になってしまい、
がっかりすることもありました。

庭仕事をしていると、お二階の温子さんが、
ロープをさげて、おやつを届けて
くださったりしました。パスケットのなかに、
お疲れさまのお菓子がいっぱい。時には、
わたしが紅茶の空き缶に、お花を
アレンジして持って行き、そのまま
お茶の時間になったり。

その温子さん、お正月に湯島天神に
初詣に行かれて、娘に合格祈願の鉛筆を
贈ってくれました。どうもありがとう。

娘の小学校入学のお祝いに、青い鉛筆削りを
くださった温子さんです。この鉛筆も、
懐かしい鉛筆削りで、きれいにとんがる
ことでしょう。

いまは浜田山にお住いの温子さん、自転車で
あそびに行きますね。

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